身近な秋
秋、1年で一番好きな季節。過ごしやすい気候、美味しい食べ物、美しい紅葉、等々・・・、好きな理由を挙げればきりがありません。ですが、毎年秋が来ると、やはり大好きな栗、お芋、かぼちゃなど、食べ物に反応することが多く、もっぱら色気がありません(笑)。ですが今年はちょっと違います。
日常生活のほとんどの用事を車で済ませてしまう私。今年は車の調子が悪くて、数週間修理に出していました。とはいえ、お買い物やその他諸々の用事をしないわけにはいきません。近所で済むことはもちろん歩いて、駅まで行かなければいけない時は、バスに乗って。
ある日のこと。近くのスーパーに買い物に行こうと、カート持って出掛けます。家を出て少し歩くと、近くの畑に柿がなり、周りの木々は紅葉していました。ふと振り返ると我が家もそう。毎日家の前にたまっている落ち葉の掃除をしているにも関わらず、落ちる前の黄金色の葉の美しさを感じる余裕はありませんでした。「あーこれは楽しい〜♬」と思い、カメラを取りに引き返します。そして、いつもの道をゆっくりゆっくりと歩いてみたのです。
すると・・・。いつもの道が、風景が、美しく秋模様に変化しているではありませんか!「わ〜、素敵〜ぃ♡」。一人でブツブツ言いながら、カメラ片手に、オタクの血が騒ぎまくりです。うん、完全に怪しい人・・・(笑)。しかも普通人って歩く時、前を向くか下向いてるかが多いですよね。でもこの日の私、上向いたり、下向いたり、くるくる回ってみたり、キョロキョロしてて落ち着きない(笑)。ちょっと進んでは止まりシャッターを切る、ちょっと進んでは・・・、これの繰り返し。はい、どう見ても怪しい人でございます(笑)。
目には入っているけれど、心には感じていないいつもの風景。なんだか知らないけどスイッチ入っちゃって、この日は詩人となっておりました(笑)。
明るい時間に出掛けたはずなのに、スーパーに着いた頃には暗くなり始め、買い物を終えた帰り道はもう真っ暗(笑)。そう、オタクが炸裂するといつもこうなっちゃうんですよね〜♬
「紅葉を見に出かけたーい!」なんて毎年思っていましたが、遠出しなくても十分秋は感じられるんですよね。たとえそれが近所のスーパーへ行くだけの短い距離だとしても。遠くへ出掛けなければ季節を感じられないなんて、きっと単なる贅沢病。いつも暮らしているその風景の中で四季折々の季節を感じることができる、それが人として自然で正しい姿なような気もしました。
だからこそ、日常を大切に・・・。
車を使って時間を短縮。忙しい日常では結構重要なポイント。バス使って駅まで行って、歩いてスーパーまで行って、重い荷物を持って帰る。どう考えたって、不便ですもの。でも・・・、「便利だけが優秀なわけではない」そう思ったりもしました。不便を感じながらも、季節を感じることのできる貴重な時間。いつもと同じ道なのに、いつもよりちょっとゆっくり歩いて、周りをしっかり見渡すだけで、なんだか旅をしている気分になります。目には写っているけれど、きちんと見えていなかった物が確かに見えてくるんです。豪華に過ごす旅よりも、もしかしたらこの時間はとびっきり贅沢なのかもしれません♪♪♪
そんなことを思いながら、重い荷物を持って帰るちょっぴり不便な帰り道・・・なのでした(笑)。
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