ヘアドネーション

確か2年くらい前、2016年頃だったと思います。ニュースキャスターの小林麻央さんのブログの事がネットニュースに上がっていました。それまでは特に彼女のブログを拝見したことはなかったのですが、聞きなれない『ヘアドネーション』という言葉が気になり、ブログを初めて読ませていただきました。

日本中で知らない人はいないであろう、小林麻央さんのがん闘病。その話題はテレビ、雑誌、SNSを賑わせていました。もちろん私もそういったメディアから情報を得ていた一人。ご自身の病を公表し、日々の暮らしをブログで発信していく。その勇気と芯の強さに心打たれる一方、闘病中のご本人やご家族を日本全国の話題にし、大騒ぎしていることに違和感と心の痛みを覚え、敢えてあまり近づこうとはしていませんでした。

その日、ネットニュースで上がっていた彼女のブログの話題は、ご自身が手に入れた『ウィッグ』のことでした。「スタイリストさんがカットしてくれた『ウィッグ』をかぶり、自分の姿を鏡で見るのが嬉しい。」、そんな内容だったと思います。

その日のブログで、髪の毛を寄付する『ヘアドネーション』というシステムがあることを初めて知りました。難しい病気に立ち向かい、治療を続ける方の中には、副作用によりご自身の髪を一時失ってしまわれる方もいます。そんな悩みを抱える18歳以下の方達に人の髪の毛を使ってかつらを作り、差し上げている団体があると。

ヘアドネーション団体「JHD&C」
(クリックして詳細ご覧くださいね)

 

健康な人からすると髪の毛が生えてくるのは当たり前。
でも、その当たり前が誰かの役に立てるとしたら・・・。

当時私の髪の毛は肩甲骨の辺りくらいまであるロングヘアでした。「長いのも少し飽きてきたし、そろそろカットしようかな・・・」と思っていた時にこの記事に出会いました。寄付できる長さの基準は31cm以上。自分の髪の毛もある程度の長さを残すことを考えるとまだまだ果てしない話ではありましたが、「こんな私の髪の毛でも誰かの役に立てるなら」と思い、カットするのを止めて寄付できる長さになるまで伸ばすことを決めました。その日から私のヘアドネーション計画が始まったのです。

 

あれから約2年の月日が流れ・・・。

 

先日ついに、ヘアドネーション用に髪の毛をカットしてきました!いつもお願いしている美容師さん達には随分前から私の計画をお話ししていましたので、それはそれはみんなで感動の断髪式でした(笑)。簡単に言うと「伸ばして切る」だけなのかもしれません。でも、今までのように切って捨てるのではないのです。切って、「誰かのために使えるように」しなければいけないのです。そう考えると、日々のお手入れも今までよりも丁寧になったりして(笑)。毎日きちんとトリートメントして、髪に優しいドライヤーでしっかり乾かし、時には美容室でスペシャルなトリートメントをしてもらったりして。。。人生でこんなに自分の髪の毛を大事にしたことないかもしれません(笑)。

 

こんなに伸ばしました!

 

髪の毛ってある程度はぐんぐん伸びるのですが、ある一定の長さになってからはなかなか長くならないんですよ〜。新陳代謝で生え変わるために抜け落ちる毛の量の方が多い気がして。「一体いつまでかかるのかな」と思いながら、少しずつ少しずつ、可愛いロングヘアを通り越し、超ロングヘア、そして超ウルトラロングヘアへ・・・(笑)。暑い日も寒い日もずーーーっと長い髪を保っていました。その苦労を知っている美容師さん達は、「頭で考えるのは簡単、口で言うのも簡単。でも実際に行動にできるのはなかなか難しいことよ。本当に素晴らしい、よく頑張ったねーーー!!」「偉い、偉い!!」と本当に感激してくださって、髪を切るだけなのに何だか感動してしまいました。

そして・・・

ドネーション用にカットしたその長さ、なんと41cm!!!!!

 

カットした私の髪。なんか愛おしい(笑)。

 

超ロングの髪は、必ずそれを見た人の興味を惹きつけます。
「髪伸びましたね」「まだまだ伸ばすんですか?」「すごい長さだね」・・・
事情を知らない人には必ずこんな感じで突っ込まれました。いちいち説明するのも面倒くさいな・・・と思ったこともありましたが、私が小林麻央さんに教えていただいたように、「一人でも多くの人にこの『ヘアドネーション』のシステムを知ってもらえれば」と思い、ちゃんと説明するように心掛けました。

 

こうやって幾つかの束にして・・・

束ごとにざっくり切ります。

ざっくり切った後、綺麗にカットしてもらいます。

 

硬くて、太くて、強くて、もの凄い量の多い私の髪。軽くてしなやかな髪の毛にどれだけ憧れたことか。可愛い髪の毛の同級生達が羨ましくて羨ましくて。思春期の頃はこの髪質が嫌で泣いたこともありました。昔から髪の毛は私にとってコンプレックスでしかなかったのです。そんな私のコンプレックスが誰かの役に立てるなんて。これまでの人生で全く考えもしませんでした。「美しく健康な髪のまま長く伸ばすのは本当に難しいのよ。これだけロングにして、これだけ立派な髪の毛。絶対絶対、喜ばれるよ!!!!」と言ってくださった美容師さん。嬉しかったです。そう考えると、ウィッグを受け取られる方だけでなく、私も『ヘアドネーション』に救われたのですね。

「私なんかの髪の毛で誰かが喜んでくれるなら」

この気持ちから始まった私の2年に渡るヘアドネーション計画。目標は一旦達成されました。さあ次なる新たな目標に向かって、今日からまた頑張りましょう♬。でも・・・、今回ちょっと短く切ったから次は4年計画くらいになるのかしら?(笑)

小林麻央さん、貴重な情報を教えてくださって、ありがとうございました。
そして、私のコンプレックスも取り除いてくださって、本当に本当にありがとうございました❤️。
天国に私のこの感謝の気持ちがちゃんと届きますように・・・。

 

JHD&Cから届いた受領書

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