ル・コルドン・ブルーの思い出「3人の恩師」

基礎クラスに申し込んだ時、最後まで進む気はあまりなかった私。でも、学校に通い始めてクラスを進む度に先生方のレベルの高さを知り、学校の本当の凄さを知りました。クラスが上がっていくごとにコルドンブルーという学校の魅力を強く感じるようになり、気がつけば菓子ディプロムと銀メダルを手にしていたのです。今日はコルドンブルーで出会った、私の『3人の恩師』を改めてご紹介させてください。

本田浩通先生(基礎クラス担任)
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教え方がとにかく素晴らしい先生です。お菓子作りを全くしたことのない人どんな人でも、100%最低限ラインの実力をつけさせてくれます。口頭での説明は理論的に、実技での指導は丁寧に。今までわからなかったこと、気づかなかったこと、混乱していたこと、ほとんどの疑問が本田先生のご指導により解決しました。とにかく分かりやすくて、どんなに失敗しても決して見捨てることのない愛のある先生です。たくさん失敗して、たくさん笑われ、たくさん怒られ、たくさん教えていただきました。これから自分が教室で教える立場になるにあたり、「本田先生のように丁寧に教えられる先生になりたい!!」と思う尊敬する先生です。

豊長雄二先生(中級クラス担任)
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最高に素晴らしい腕を持つ先生です。雄二先生の作るお菓子は、とにかく美味しくてとにかく美しい。「お菓子」の域を超えてもはや「芸術作品」だと思います。雄二先生と出会ったことにより、私は自分のこれから生きて行く方向性を決めました。どんな時でもお菓子に対して真剣で、まっすぐな姿勢。お菓子といい加減に向き合う人にはとにかく厳しい方です。でも、一生懸命頑張る生徒には不器用ながらも温かい。派手にアピールする人ばかり見るのではなく、地味でも努力している人を見過ごしません。中級時代、毎日雄二先生の作られるお菓子を見て、食べられることが何より幸せでした。たった1ヶ月の間に、本気で怒られ、本気で褒められ、たくさん習得することがありました。「雄二シェフみたいな高い技術を持つ先生になりたい!目指せ雄二シェフ!!」と本気で世界観を変えて下さった憧れの先生です。

ジャン=フランソワ・ファヴィ先生(上級クラス担任)
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体全体で優しい雰囲気を醸し出すオールマイティーな先生です。その親切な教え方、生徒への優しい対応、褒めて育てる温かさ、美しいチョコレートを紡ぎ出す丁寧な動き、繊細なお菓子作り、常に品のあるセンスの良さ、どれをとっても素晴らしい。コルドンの授業でこんなに笑いに溢れた楽しいクラスはなかったと思います。ジャン先生に教えていただけただけで「上級をこの時期に取得して良かった!私って本当に幸せ者!!」と本気で思っています。技術力やセンスはもちろんですが、お菓子というのは作っている人の人柄が反映されるものだと私は思っています。だからこそ同じレシピでも、ジャン先生のお菓子はいつも優しい。それは、私が最終的に目指したいお菓子そのものなのです。「ジャン先生のような誰に対してもいつも優しく品良く、柔らかい陽だまりのような先生になりたい!!」と思う目標の先生です。

 

足掛け4年の私のコルドンブルー生活。お菓子を初めて十数年。これまでたくさんの先生達に教わってきました。でも「恩師」と呼べる方には出会えていなかったように思います。初めてコルドンブルーという学校にコンタクトを取り、通い始めた頃、正直学校としては疑問点が多い印象があり、あまり好きにはなれませんでした。ところが、実際に通い始めて講師陣のレベルの高さを知りました。恩師と呼べる御三方に出会えたこと、コルドンブルーに通った最高で最大の私の財産です。この3名の恩師のお陰で、最後はかけがえのない大好きな大切な母校となったのです。

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コルドンブルーという学校は「大人の学校」だと思います。『専門学校』のような1年ないし2年毎日通う高等教育機関であれば、受身の状態であっても0から10まで手取り足取り指導してくださるのかもしれません。しかしコルドンブルーはそうではありません。先生から、学校から、黙っていても手を差し伸べてくれるところではないのです。しかし、自分から学ぶ意欲のある人間にはもったいないくらいの場所。惜しげもなくその技術やノウハウなど全てのことを教えてくださいます。いかに意欲的に自ら学ぼうとする姿勢があるか、によってこの学校への印象は大いに変わってくるでしょう。

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私は改めて思います。120年の歴史は伊達や酔狂では作れません。私が以前に勤めていた『ヴァンクリーフ&アーペル』や『カルティエ』も同様の長い歴史を持った宝飾ブランドでしたが、その商品は本当に素晴らしかった。歴史の浅いジュエラーには到底叶わない、追いつけない部分がたくさんありました。学校にしても、企業にしても、やはり本物の力がなければ「続けること」「歴史を積み上げていくこと」はできないのです。そして学校の場合、その本物の力を支えているのが、レベルの高い講師陣であり、先生たちが作り出す作品やルセットである教育内容であり、施設設備を始めとする整った環境に違いありません。

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あの時期に「基礎」に行けて、あの時期に「中級」に行けて、あの時期に「上級」に行けて、私は本当に幸せ者だったと思います。先生方に教わったことを忘れずに、これから私なりの高みを目指して努力していきたいと思っています。腕を磨き、感性を学び、人間的に成長して、最高のお菓子が作れる愛情あふれた先生になり、温かく優しい素敵なお菓子教室を作りたい。3人の先生の良いとこ取りを目指して(笑)。それが先生方への最大の恩返しだと信じて頑張ります。本当にお世話になりました。そしてこれからもどうぞ宜しくお願いします。

私の大好きな最高の恩師3人に、心からの感謝の気持ちを込めて。

 

最終試験終了後の記念撮影

最終試験終了後 学校規定の記念撮影

 

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