ル・コルドン・ブルーの思い出「中級クラス」その1

そして、2015年。
基礎を修了して2年が過ぎました。この頃には自分のお菓子教室もすでに身近な方達だけにレッスンをスタートしていました。基礎だけで終わるつもりでいたコルドンブルー。改めて考えてみると、コルドンの菓子コースは中級までで大体の伝統的なフランス菓子は習得できるカリキュラムになっています。せっかくならお菓子の分野を全復習し、本格的に教室を始める準備をしようと思い、中級クラスに通うことを決めました。とは言え、土日の週1回コースでは修了するのには半年もかかり、時間が取れません。私が選んだのは、平日月曜日から金曜日の1ヶ月集中クラス。当時、体調は回復していましたが、中級・上級を2ヶ月連続で授業を乗り切れる自信はまだありませんでした。ですので、今回は中級の1ヶ月だけの参加です。

中級クラス集合写真

中級クラス集合写真

2年ぶりの学校。中級クラスは日本人と留学生の混合クラスでした。日本人が6人に外国人留学生が5人の合計11人。基礎の時より少ない人数でしたが、とても賑やかでした。緊張もありましたが、この時は「とにかく自分のレベルを上げたい」「たくさん学びたい」「人に教える時に恥ずかしくない先生になりたい」という気持ちが強かった気がします。そんな時に出会えたのが雄二先生。中級での担任の先生です。雄二先生はとにかく仕事に厳しい方。ご自分にも周りにも厳しい方でしたが、このプロフェッショナルな姿勢が私の『学びたい!』姿勢とぴったり波長のあった先生だったのです。この先生との出会いが私のこれからの『生き方』を、『進む道』を、決めていく指針となりました。先生ご本人にはあまり伝わっていないかもしれませんが(笑)、私にとっては大きな大きな大切な出会いでした。

いつも丁寧な仕事の雄二先生

いつも丁寧な仕事の雄二先生

雄二先生の作り上げるお菓子はいつも美しく、いつも美味しい。そして作る姿はスマートそのもの。さらさらさらさら〜っと、いとも簡単げにたくさんのお菓子を作り上げていくのです。先生がバタバタされている姿を見たことがありません。ですからデモの時間には食い入るように先生の手さばきを見て、その感覚を記憶しようと心がけました。雄二先生は理論的な説明は比較的少ない方です。どちらかというと「見て盗め」的な・・・(笑)。しかしその技術力はとにかく素晴らしいのです。先生の手にかかるとどんなお菓子も本当に美味しく仕上がります。隣の席のけいこさんが雄二先生のことを「『魔法の手』を持つ方」とおっしゃっていましたが、本当にその通り。「どうやったら先生のようなカスタードクリームが炊けるのか」「どうやったら先生のような生地が焼けるのか」「どうやったら先生のようなムースが作れるのか」・・・、私はそんなことばかり考えながら『先生の手に穴が開くんじゃないか!』というくらい毎回見入っていました(笑)。今回はカメラでの撮影が許されていましたので、写真を撮りつつ、実際の先生の手の動きや様々なタイミングを記憶に残し、大切なことはメモをする。これまた毎回忙しいデモの時間でした。

本当に美しい先生のオペラ

本当に美しい先生のオペラ

そして試食の時、私は「美味しい〜♡、美味しい〜♡」と何度叫んだことでしょう。初日の知り合いもいない日から一人で「美味しい♡、美味しい♡」と声に出して言ってましたから、今考えても自分が笑えます。ある時あまりの美味しいお菓子に感動しすぎてほとんどお話したことのない雄二先生に駆け寄り「こんなに美味しいファーブルトンは食べたことありません!!」と言いに行っていました(笑)。この中級時代、ほとんど全部が雄二先生のデモでした。つまり、毎日雄二先生の作ったお菓子を食べることができたのです。今思えば、なんとも贅沢なお話ですよね。。。そして私は毎回のように一人で「美味しい〜♡、美味しい〜♡」を連発していたのです(笑)。そんな私を見て、いつも笑顔で気にかけてくださったのがお隣に座っていたけいこさん。「ゆみちゃんがニッコニコの顔で『美味しい〜♡』って言ってるのを聞くと本当に嬉しくなっちゃう」といつも言ってくださっていました。心優しくて気配り上手で頑張り屋さんのけいこさん、今では大の仲良しです。彼女と出会えたことも、雄二先生との出会い同様、私にとってはこの時期に中級に通った大きな財産なのです。

伝説のファーブルトン

伝説のファーブルトン

最高に美味しかった先生のヴィエノワズリー

最高に美味しかった先生のヴィエノワズリー

そして私と同様に中級からの参加がもう一人いて、私はその、ゆうかちゃんとペアを組むことになりました。彼女も1年ぶりの学校です。初日からペアでの作業がありましたが、二人とも緊張しまくっていました。が、3日も経てばお互いの動きや性格を少しずつ理解するようになり、だんだんスムーズに動けるようになってきたのです。この頃から私達が決めた一つのルール。それは「声出していこう〜!!」。って、スポーツチームかっ!(笑)。でもねこの声掛け、結構バカにならないんです。どんなに空気を読んで動いても、黙ってことを進めてしまうと次に何をするべきなのかがお互いにわからなくなってしまうのです。だから常に声出して、二人で声を掛け合う。そうすることで、よりスムーズに作業を進めることができますし、何より混乱した時や慌ててしまった時に少し冷静になれるのです。そして基礎の時同様、いつも笑っている私達。今回も緊張の中、私達の周りはやっぱり若干ほのぼのした空気感で実習をすることができました。いつでも一生懸命で、真っ直ぐなゆうかちゃん。素直にきちんと向き合って実習ができたこと、私はゆうかちゃんとペアが組めてとても幸せでした。ゆうかちゃん、本当にありがとうね♫

ペアのゆうかちゃんと

ペアのゆうかちゃんと

中級時代での忘れられないエピソードは、また次回にご紹介させていただきますね。

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