みゃーこのお話 その1

明日4月30日は、以前一緒に暮らしていた愛猫みゃーこの命日です。以前住んでいた場所で、前の飼い主さんに虐待されていたみゃーこを引き取ったのが14年前。当時10歳でした。飼い猫とは思えないくらいボロボロでガリガリ。手足の内側の毛がほぼ抜けていて、歩き方もヨロヨロしていました。ある日主人がお水をあげると、勢いよく飲み始めたそう。それから主人はドライフードを買ってきて、飼い主さんに内緒であげるようになりました。あげる度にペロッと食べるみゃーこを見て、主人は「この子ご飯もらってないんじゃないか」と思ったそうです。

引っ越してきたばかり。段ボールの上で凛々しいみゃーこ(笑)

引っ越ししたばかり。段ボールの上で凛々しいみゃーこ(笑)

聞くと5歳までは室内飼いをしていたそうですが、ある事情で突然外に出したとのこと。ご飯も人間の残り物で、あげない日もあるとか。ある日「この前は1週間ご飯あげるの忘れてたわ〜」と笑いながら言っている姿を見て、私たち夫婦は驚き、言葉を失いました。みゃーこは室内飼いの期間が長かったためゴミ漁りができません。おまけにたまにもらえるご飯もカラスに取られる始末。つまり食べるものがないのです。ガリガリで毛が抜け落ちるのも納得です。それだけでなく、「このバカ猫が!」と言って前の飼い主さんに蹴られているのを見たこともありました。そんなみゃーこを見た主人は放っておけないと思い、お水やおやつをあげるようになったのです。存外に扱われているとは言え、飼い主さんがいます。勝手におやつやお水をあげるわけにもいかないと思い、私は一応断りを入れることにしました。「お水あげても良いですか?」「おやつあげても良いですか?」「おうちに上げてもいいですか?」と聞くうちに最後は、「もらっても良いですか?」と(笑)。そうしてみゃーこは我が家の子になりました。

遊んでます

必死!(笑)

やっぱり必死!(笑)

やっぱり必死!(笑)

みゃーことは私がつけた新たな名前。以前の飼い主さんは別の名前をつけていました。でもよっぽど辛かったのでしょう。以前の名前で呼ぶと嫌がり、みゃーこと呼ぶと返事をするのです(笑)。我が家に来てから一番最初にしたのは、みゃーこをお風呂に入れること。お風呂になんか入ったことなかったのでしょうね。恐ろしくて最初は大騒ぎでした。爪を立て、主人の胸元をえぐりました。主人は血だらけになりながらも根気強く優しくお風呂に入れてあげました。あの時の主人を見て『この人スゴイな〜、強くて優しい人だな』とそう思いました。体をきれいにして、毎日きちんとご飯をあげて、愛情込めて可愛がっているとびっくりするくらい変化するのです。みるみるうちに肉付きがよくなり、つるつるだった手足にきちんと毛が生え、毛艶もよくなり、はつらつと元気に走り回るようになり、表情も可愛いく猫らしくなってくるのです。

プリン狙ってます!

プリン狙ってます!

お家の中を散策中

お家の中を散策中

前の飼い主さんの家では家中ガリガリして大変だったそうですが、我が家に来てからは1回もそんなことはなく、決められた爪とぎの上でしかガリガリしませんでした。辛い境遇で過ごして来た子ですので、家に入れる有り難みをよく知っているのでしょうか、本当に賢くて聞き分けの良い子でした。お世話をすることによりみるみる元気になり若返っていくのを目の当たりにし、10歳の子でしたが私の中では「育てている」気持ちになっていました。私は動物と一緒に暮らすのは初めてでしたので何もかもわからないことだらけでしたが、自分の中の母性が芽生え始めるのがわかるくらい心底可愛がりました。とにかく可愛くて可愛くて仕方ありませんでした。みゃーこがいるだけで毎日本当に幸せで、とても楽しかったのです。

すごい一瞬捉えました(笑)

すごい一瞬捉えました(笑)

こっちは色っぽい一瞬(笑)

こっちは色っぽい一瞬(笑)

最初は抱っこも嫌がっていたみゃーこ。根気強く体全体で愛情を表現し伝えていると、ある時から自分から私の膝に乗ってくるようになり、いつの間にか抱っこが大好きな子になっていました。お風呂も・・・。あんなに怖がっていたのにいつしか大好きになり、そのうち自然と自分から入りたいと蛇口の前で待つようになりました。そして私たちが話していることがわかっているのではないかと思うくらい、私の問いかけに返事をし、反応をするようになってきたのです。「みゃーちゃん、こっち来て」というとちゃんとこっちに来て、「みゃーちゃん、ご飯食べて」というとちゃんとご飯を食べるようになり、「みゃーちゃん、それはダメよ」というと絶対にそれ以上はしない。柔らかいご飯を切らしていたある日、「今日はカリカリで我慢してね」という私に、みゃーこは「ミャーミャーミャー!!」と猛烈に抗議していました(笑)。「ごめ〜ん」と謝る私に、「ミャー!」と。きっと「もうっ!」と怒っていたのでしょうね(笑)。最初は遠慮がちに家に入ってきたみゃーこが意思表示をし、わがままを言えるようになっているのを見て、私は内心とっても嬉しかったんです。「あ〜、ここを我が家とちゃんと思ってくれているんだな・・・」と。そして私の問いかけにちゃんと返事をするみゃーこを見て、主人は「みゃーこはゆみこの言うことは本当によく聞く」と驚いていたものです。

ゴロン大好き!

ゴロン大好き!

可愛い♡

可愛い♡

ある日、まだ以前の会社にお勤めをしていた頃。職場で耐えられないくらい嫌なことがあり、家に帰って号泣したことがありました。いつもはちょっとクールなみゃーこ。自分が甘えたい時だけ私の膝に飛び乗ってきて、そうでない時は自分のお気に入りの場所にいます。いつもと違う私の様子に気が付いたのでしょうか、みゃーこは私のそばを離れません。隣にいるだけでなく、前足の片方を私の膝の上に乗せて泣いている私の横にいてくれるのです。泣き止むまでずっと・・・。人間の言葉が喋れなくてもみゃーこが私を慰めていてくれたことはすぐにわかりました。辛くて仕方なかったあの頃、私のそばにはいつもみゃーこがいてくれました。それがどれだけ私を元気づけ、勇気を与えてくれたことか。。。

一生懸命ご飯食べてます

一生懸命ご飯食べてますが・・・

なんか呼んだ?

なんか呼んだ?

それからだいぶ経ってからのお話。あの時のみゃーこの行動があまりにも賢すぎるので、もしかしたら私の思い違いかと思い、私はある行動をとってみました。みゃーこに聞こえるように嘘泣きをしてみたのです(笑)。しかし・・・、みゃーこは私に見向きもしません。嘘泣きがバレていました(笑)。やっぱりわかっていたのですね〜。みゃーちゃん、やっぱりあなたは賢い子だわ♡。

やっぱり段ボール大好き

やっぱり段ボール大好き

そして忘れてならぬ大事件が一つ。前の飼い主さんから引き取った時に主人が女の子だと聞いてきたので『みゃーこ』と名付けていましたが、実はなんと男の子だということが判明!!(爆笑)前の会社の猫好きの同僚が気付いてくれた時には、既にみゃーこは15歳でした・・・(笑)。アハハハハ。。。

———————————————————————————————————————————————-お菓子教室 Ledru-Rollin(ルドリュ ロラン)でのお試しレッスンはこちらへどうぞ

 


2016-04-29 | Posted in Blog 笑顔のまいにち, コメントする » 
Comment





Comment



CAPTCHA


関連記事