浴衣
この夏、か〜なり久しぶりに浴衣を着ることになりました。あまりにも久しぶり過ぎて、まずは浴衣の準備から。高校生の時、まだ健在だった祖母が私のために仕立ててくれた浴衣は持っていますが、今回さすがに高校生の時のものは無理だろうと思い、新しいものをデパートに探しに行きました。デパートで見る最新の浴衣は、洋服のように色も柄も様々でとても華やかなものばかり。
でも・・・・
色々と合わせてみましたが何となくしっくりいかないんです。
手持ちの昔の浴衣を見てから改めて決めようと思い、一旦家に帰りました。無理だろうと思っていた10代の時に仕立ててもらった、その浴衣。なんと、たくさん合わせてみた新しい今の時代の浴衣よりも私に似合っていました。祖母はとてもお洒落な人で、センスも良い女性でした。その祖母が「裕美子のために」といって仕立ててくれたものが、不思議なことに今になっても一番似合うのです。そして、古臭くもなく今の時代にきちんとマッチしているんです。
着物ってほとんど着る機会もないし、私にとっては普段の生活からはかなり遠い存在のもの。自分になにが似合うのかもよくわかっていません。でも、若い時に似合ったものが今になってもきちんと着ることができる。洋服では考えられませんよね。和服の底力と祖母のセンスの良さを改めて感じました。
と言っても、もちろん着付けも自分でしたことありません。が、ここは平成、今の時代。何でも動画でお勉強できるようになっているのです。着付けから帯結びまで何度か練習すると、(当ってるかどうかはともかくとして(笑))着れるようになるものです。感動です!!まさに古き文化と新しき文明の融合です(笑)。そして、自分で着れるようになるとなんとも楽しくて、普段から着てみたくなるのです。今度は浴衣じゃなくて、普通のお着物を!なんて思い始めたりして。。。
たとえ浴衣でも和服を着ると、普段気にもしない所作を気にするようになるんですよね。歩き方や物の取り方、食べ方や立ち姿まで意識するようになります。美しい所作は、美しく品格のある人間を表しているように思えて。これって、とても素敵なことだと思います。私はどちらかというと和より洋、しかもフランスを始めとするヨーロッパの文化やセンスが大好きで、日本人でありながら和菓子と和食が好きなくらいで、あまり和のものには興味がありませんでした。でも今回浴衣を自分で着れるようになったことで、母国日本の文化に興味が湧いて来ました。特に何があるわけでもない日常で、和服を普通に着れるようになれたら、本当に素敵ですよね。生粋の日本人でありながら、今頃になってそう思い始めています。
遅ればせながら・・・。
———————————————————————————————————————————————-お菓子教室 Ledru-Rollin(ルドリュ ロラン)での体験レッスンはこちらへどうぞ